起業家のための「3つの続ける技術」
引用:https://www.excite.co.jp/news/article/Urenai_contents_column_428/
なぜ続けられないのか?
「起業のために活動しよう」と言って3日で終わる。飽きて「ブログ100記事書く」。面倒くさくなり、今度は「プロトタイプ製作」 に挑戦。と次から次へと挑戦してはすぐに諦める。こんな悩みを抱えていませんか?
しかし、継続できない自分を責めると、さらにできなくなってしまいます。「できない」という事実がさらに行動をきつくし、結局諦めることにさせてしまいます。
悩むだけならいい方です。それどころか、他人に責任を押し付けて開き直っている人すらいます。「会社の上司が…」「嫁が反対するし…」などです。
残念ながら、このような人はいつまで経っても成長せず、目標達成はできません。
継続できない理由
継続できないのはなぜでしょうか?
結論から言いますと、自己分析ができていない。ということです。つまり、自分の問題を正しく把握できていないのです。特に「メンタルが弱いから」という間違った考え方と「集中を乱す環境を取り除いていない」といった問題が考えられます。
1つ目に継続できないのは、「メンタルが弱いから」と考える人がいます。このような人は、自己啓発セミナーなどに頼りがちです。
ところが、このようなやり方ではうまくいきません。なぜなら、このタイプの人は活動の動機を「他人からの承認」に持っているからです。つまり、「頑張っている自分を見てほしい」とか「やらないと相手に悪いし…」といった理由が動機になっています。
しかし、やってみると「意外と他人は自分のことなんて気にしていない」ということがわかってきます。そうすると、期待していた「他人からの承認」が満たされず、絶望感に陥ってしまいます。
他人からの要求ではなく、自らのチャレンジ精神に焦点をあてなければなりません。このためには、自分の内面に意識を集中させ、「本当は何をしたいのか?」と問うことが大事です。
2つ目の問題として、「集中を乱す環境を取り除いていない」ことが挙げられます。継続というのは、言い換えると「毎日毎日コツコツと活動を積み重ねる」ということです。つまり、毎日の取り組み方が重要になります。
ところが、私たちの身の回りにはSNS、You Tube、TVチャンネル、ゲームアプリ、旅行、友達との会食、職場の飲み会など、取り組む上で障害となる環境が沢山あります。
「気が付いたら、寝る間際になっていた。仕方がない明日やろう」をずるずる引き伸ばし、結局やらなくなる。といったことになってしまいます。
このため、「障害となるものを自分から離し、集中する環境を作る」ということを積極的にやる必要があります。それには、日々の身の回りを見渡し、集中を乱すものをチェックしていくことが大切です。
続けるための3つの技術
毎日続けるというのは、非常に難しいことです。例え自分の問題についてわかったとしても、簡単なことでさえ続けるには困難を伴います。このため、様々な工夫をしなければなりません。そこで、以下の技術で進めてみることをおススメします。
1.本当の自分に気づく技術
「本当の自分」は、言い換えると「やりたいこと」や「使命」などと言い表されます。ところが、これらは見つけるのが非常に難しいものです。しかし、同じく難しいものがあります。「運命の人」「理想のパートナー」など恋愛の相手です。
これが示すように、「本当の自分」すら、見つけたいと思っても簡単に見つけられるものではありません。そこで福厳寺住職 大愚氏は、以下の「技術」を持って取り組むことが必要と述べています。
①「自分に関係ない」と言わず、何にでも興味を持つ
②オープンになって何にでも関わる
①では、「自分に関係ない」とすると世の中で起きていることへのアンテナを持つことができません。このため、自分が新しく関わるべき機会を持てなくなってしまいます。
②のオープンになるということは、自分が興味関心を持った中で新しく関わった人と積極的に関わるということです。せっかく関係を持てたのに、「関係ない」とすると、自ら機会を閉ざすことになってしまいます。色々な人と関わる姿勢が大事です。
勿論、理性的によく考えた上で明らかにおかしいと思える人は、関わるのはやめておきましょう。
2.毎日取組みやすくする技術
続ける上で最も難しいのは「取組はじめること」です。この取り組みが遅いために結局ズルズルといってしまう、ということが多いのです。メンタリストDaiGo氏は、3日坊主の方が取り組みやすくするための技術を紹介しています。
①ゲートを沢山作る
②トリガーを決める
③取り組む場所を決める
①の「ゲートを作る」は、取組みたいことを毎日行っているイベントに繋げるということです。
例えば、私はランニングをしますが、毎日スターバックスで仕事する前に走ることにしています。
このように、毎日何か行うイベントに関連づけて行うと取組みがしやすくなります。しかも、ゲートを沢山つくれば、例え一個のイベントへの関連でダメだったとしても他でカバーができます。
②トリガーを決めるは、例えばブログをやる前に他の人のブログをチェックするというように、自分が取り組みたいことに無理なくやれるようにする「行動」を決めることです。
意外と人は自分が当初思ったように行動することができません。そんなときは、取組みはじめる上での「行動のクセ」を積極的に作り上げることが大事です。
③取組む場所を決める。というのは、自分が毎日落ち着いて集中できる場所を確保することです。自分の部屋なら、「ここは仕事する場所」「ここはゲームする場所」というように集中できる場所を作っておくことです。
3.あきらめない技術
最期にあきらめない技術です。「英語習得者」や「ダイエットしてる人」と違い、起業家にとって最も必要なのは、この「あきらめない技術」です。
なぜなら、起業家は「お金」というリスクを負う人だからです。「生活費がなくなったらどうしよう」「事業失敗して借金残ったらどうしよう」など、不安になることは沢山あります。
このような人は自分にこう問いかけることをおススメします。
「もし今日が最後の日だとしても、今からやろうとしていたことをするだろうか?」
これは、スティーブジョブスがスタンフォード大学で述べたスピーチの一文です。起業家は綺麗ごとでは済まされない立場です。自分が死ぬのだと思いだすことが、諦めに負けない最も優れた方法です。
ここでもし、「No」が何日も続くようならば、生き方を見直した方がよいでしょう。
ただ、「死」を意識すると言っても中々イメージが湧きにくいものです。そこで、私が実際に体験した「死」についてご紹介します。
ある老人患者の突然死
私は以前、入院したことがあります。大病院の6人部屋でした。そこには、高齢の男性患者がいました。仮にAさんと呼びます。
Aさんは根っからの頑固で、病院からの薬を飲みませんでした。それどころか「飲まなくても大丈夫だ!」と言って看護師や医師を困らせる始末でした。
この写真はイメージです。実際の人物や団体などとは関係ありません
ところがある日、彼はくしゃみや咳をするようになります。午後には「ゴホッ」「ゴボゴボ」と溺れているような咳をしていました。時折いびきのような音がありましたが、午後2時ごろになると寝静まったのか、静かになりました。
ところが、午後4時ごろになると急変します。看護師が声をかけにきました。
「Aさん?」「Aさん?」…返事がありません。
そして、看護師が彼のの心臓に耳を当てて言いました。「止まってる…」
すぐさま、彼の心臓マッサージをしました。しかし、ダメでした。Aさんは既に亡くなっていたのです。肺水腫による心不全でした。呆気ない最期でした。
Aさんの死は真近にいた他人の私にでさえ、大きなショックでした。そのときは、何もできず、無力な自分に嫌気を持ちました。
しかし、同時に私は「生かされている自分」の重要性に気づきました。そして、次第に命の限りやっていくことを決心するようになっていきました。
起業家の仕事は「世の中で自分なりに良い事を果たす」ことだ
世の中には、様々な起業家がいます。しかし、私はリンクトイン創業者 リードホフマンの考え方を好みます。彼は起業で目指すことが、「自分を証明することであってはならない」と述べています。
また彼は、起業家が「世界のなかで自分なりに良い事を果たす」というミッション持つことで、お金や名声に支配されずに済むとも述べています。
このような「世の中に貢献する」という生き方は、自分なりの生き方を追求することで、その価値を皆で分配することを可能にします。
20世紀型の大企業中心の世の中では、既に価値の分配に限界がきています。これからの未来は起業家の活躍にまかすしかありません。
そして同時にこの意思を持ってすれば、活動を続けることは苦にならないでしょう。
従って、起業を続けることは、これらのマインドセットによる「技術」をマスターすることで可能になるのです。