自分を変えたい!良い未来を作りたい!という人のための経営マインドの強化書

 

まずは顧客をつくれ!「起業をはじめる5つのアプローチ」

起業家が守るべきルール

20世紀の自動車王ヘンリーフォードから、21世紀のYコンビネータまで一貫して言われ続けていることがあります。
それは、「起業は小さく始めよ」です。

 

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左:第3回:ヘンリー・フォード 大量生産で世界を変えた資本主義の申し子 - webCG

右:Yコンビネータ創業者Paul Grahamが投資規模縮小について語る。 | Tech Language

 
最初に多額の資金を調達すると、債権の償還や株主への配当などに縛られ、やるべき仕事が歪められるためです。

このため、まずやるべきことは「お金がなくてもスタートを切り、顧客をつくるべき仕事に集中する」ことです。その上で、資金調達など事業の成長に集中することが大切です。

 

ところが、多くの起業家は逆の発想をします。
「できるだけ大きな資金を集め、それを元手に商品を作って見込み客に販売する」ことをします。しかし、これではギャンブルです。売れるかわからないものを販売しても上手くいくとは言えません。
むしろ、失敗して多額の借金を持つことになる可能性が高いと言えます。

 

このようなことは、起業家が「顧客をつくること」と「事業を大きくすること」を混同しているときに起きがちです。
しかし、ヘンリーフォードが言うように「お金だけでは何の価値もなく、お金自身では何もすることは出来ない」のです。

 

では、起業家はどのように始めればよいのでしょうか?
それには、この5つのアプローチが必要です。
「顧客を理解する」「反応を試す」「自分に気づいてアピール」「他者がやってないことをやる」「ダメなら方向転換」といったことです。

今回はこれらについて紹介します。

 


起業のスタートは恋愛と同じ

意外かもしれませんが、起業をはじめることは難しくありません。

起業は恋愛と同じく「熱情」を必要とします。

「顧客の問題とその解決を最も理解しているのは世界で自分だけ」という考えが熱情を引き起こし、行動を進める強い動機となるのです。

 

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では、試しに恋愛で相手と付き合うまでの過程を挙げてみましょう。
「相手を気に入る」「試しに話す」「自分の良さをアプローチ」「ライバルに抜きんでる」「ダメなら他を探す」

これを起業の「言葉」に直します。すると、以下のようになります。
「顧客を理解する」「反応を試す」「自分に気づいてアピール」「他者がやってないことをやる」「ダメなら方向転換」

意味としては同じです。つまり、この5つのアプローチを熱情を持って行動することが基本となります。


①顧客を理解する

起業において、購入客となりえる重要な人がいます。それは「満たされていない人」です。

例えば、満腹な人にご馳走をしても食べませんが、空腹な人にご馳走をすると喜んで食べてくれます。
これと同じく、対象の中で「満たされていない」と感じる人を見つけることが顧客を得る第一歩となります。満たされていない人は、言い換えると「不完全な解決手段のため、切実な悩みでストレスを抱えている人」です。

 

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つまり、起業家自身が相手の「切実な悩み」に共感することで、顧客のニーズを掴むことができるのです。 

「相手の切実な悩みの見つけ方」はこちらを参考ください。理解が深まります

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②反応を試す

起業のはじめは、事業が形になっていません。このため、どうしても顧客が曖昧になります。「切実な悩みを持っている人」が、いつも間にか起業家が「こうあってほしいと願う人」にすり替わることも多くあります。
この場合は、ほぼ上手くいきません。どんなに頑張っても「的外れ」となります。

 

従って、顧客を理解するには「反応を試す」ことが必要になります。顧客の声に耳を澄まし、彼らをよく観察するのです。

 

顧客の観察手段は、事業によって異なりますが、ここでは「SNSを利用する手段」方法を紹介します。

こちらは、フェイスブックを利用して顧客の絞り込みを行った例です。
見込み客をフェイスブックで絞り込み、ターゲットに広告を打つことで効果的な顧客獲得が可能です。

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③自分に気づいてアピール

顧客の切実な課題には、多数の解決手段があります。
例えば、「赤ん坊の夜泣きで眠れず、おもちゃで何とか寝かしつけている母親」の悩みを解決する方法を挙げてみましょう。
「赤ん坊の健康」「夜泣き」「不眠」「おもちゃ」「寝かしつける方法」「代わりの人」…

 

沢山ありますが、これら全てを起業家が行うことはできません。仮に全て解決するものを作ったとしても、「起業家のサービスが何に優れているか」を素人の顧客が理解できなくなるためです。

 

顧客にとって「最も優れたサービス」を選んでもらうには、起業家が最も強いと言えることで勝負せざるを得ません。
これには、起業家の特性でバランスのとれたものを選択する必要があります。

 

起業家の特性を判断するには、「Must」「Can」「Will」フレームワークがあります。具体的な方法はこちらを参照してください。

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④他者がやってないことをやる

起業家が「新しいビジネスのアイデアを考えた!」と思っても、ほぼ必ずと言って「先行者」がいるものです。多くの人はこのことを知った途端、せっかくのアイデアを諦めてしまいます。

確かに競合が多いと生き残りに至難を極めます。
例えば、「ラーメン屋」は通り沿いに数百メートル歩けばすぐに見つかるほど、熾烈な争いが繰り広げられています。
このような業界では新規参入者が生き残るのは、ほぼ不可能でしょう。

 

しかし、起業において最も重要なのは「切実な悩みへの解決」です。
言い換えると、無数の価値の中から「起業家が作ったものだけ」を顧客に選んでもらえるよう工夫すればよいのです。
例えばラーメン屋だと、「2次元アイドルが作るラーメン屋」というように、他者がやってないことをやれば良いのです。

 

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引用:http://ure.pia.co.jp/articles/-/66023

 

つまり顧客から見て、「他と明らかに違う」とアピールが出来ればよいのです。
仮に先行者がいても諦める必要はありません。

尚、先行者への対策はこちらを参照すると理解が深まります。

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⑤ダメなら方向転換

①~④を行ったとしても成功するとは限りません。
例え、どんなに考えても、どんなに試しても上手くいかないことがあります。そういった時は思い切って方向転換をすることをおススメします。

 

方向転換の目安として「起業を初めてから1.5年ほど行っても、利益が上がる見込みがない」ときは、別の方向性を進めた方が良いかもしれません。変えないままでいると再起不能なほどの大失敗になる可能性があるからです。
もし、判断に悩むようなら、信頼できる人に相談する方が良いでしょう。

 

しかし、もし失敗だったとしても行動したことで大きな学びになったはずです。
「この方向は失敗だったと学べた」と考え、この学びを次に生かすことが大切です。

 

失敗を生かす考え方はこちらを参照するとより理解が深まります。

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起業は簡単ではない、しかし諦めなければ道は拓ける

今回は、起業の基礎編として「起業をはじめる5つのアプローチ」を紹介しました。
実際は、これだけでは全く足りず、起業においてはもっと多くのことを自ら学んでいかなくてはなりません。

しかし、この5つのアプローチであれば、「お金がなくても顧客をつくる」ことは可能になります。
そして、試しつつ少しずつ成功に繋げていってみてください。