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稼ぐには継続をデザインせよ! 「起業家ブロガー7つの条件」

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稼ぐことは目的ではなく「条件」

日本のブログは世界全体の37%と世界一の発信量を誇っています。
毎月4000万件ほどの記事が追加されるこの巨大市場において、ブログ記事で稼ぐ「ブロガー」として起業する人が増えています。

ところが、ブログ全体のうち1年間継続できているのは4割ほどしかいません。
大多数が稼げずにやめていく中、死に物狂いで努力を続けている人もいます。
中には、バナー広告のクリックや広告主の商品の客引きを行い、月100万円以上稼ぐ人もいます。

 

しかし、それも多くは最初の3年間だけです。
気合と根性で達成できても、その後は意味を失って疲弊します。
多くの人は「終わりのないラットレース」に疲れ、脱落していきます。

これは、彼らの目的に問題があります。
ブロガーの多くは"稼ぐこと""情報発信"が目的です。
確かに生活していくにはお金が必要であり、それには情報発信で目立っていく必要があります。


しかし、長期的な意味で継続するには、これらは目的として不十分です。

実は、稼ぐことは目的でなく「条件」とすべきなのです。
ブロガーとして継続していくには、目的を深い意識に根差したものでなければなりません。特に起業家は、「他者に役立ちたい」「世の中を良くしたい」といった意識を持つことが大事です。

しかし、世の中には"ブログ技術"や"稼ぐ方法"ばかりが目立ち、「目的の在り方」についてはあまり見られません。
この状況においては、「ブログは何であるべきか」と一度問い直す必要があります。

 

このため今回は、ブログそのものを問い直し、起業家ブロガーとして継続する「条件」について議論します。


ブログとは何であるべきか

インターネット出現前、情報発信は一部の有力者に限られていました。
しかし、Weblogウェブログ)、つまりブログの登場で誰もが情報発信が可能になりました。今や多くの人がブログを自己実現のために、ウェブサイトへ記録した「自分専用のメディア」として活用しています。

 

ブログは大きく分けると「日記」「エッセイ」「生活情報」「ビジネス情報」「専門知識」「商品レビュー」などがあります。
ところが、ブログの多くはブロガーの自尊心を満たすための情報発信ばかりです。
彼らは情報発信や稼ぐことに意識をしてるものの、肝心の顧客である「読者目線」を無視し、あまり役に立たない情報を出すことも多くあります。

 

しかし、読者の視点に立ってみると別の視点が見えてきます。
読者はインターネット閲覧を通して、専門家以上の知識を得ることができています。
中にはブロガーが提供する情報で、彼ら自身の成長に役立てています。
彼らはブログを「生活を豊かにする」「ビジネスの問題解決」「新しい視点」を得るために利用しているのです。

 

ということは、ブログは彼らにとって「役に立っているか」という視点が重要です。
特に、ブログは読者が"豊かになる良質なコミュニケーションとなっているか"と問う必要があります。
それには、ブロガーは「読者にとって最良の情報は何であるべきか」という視点に立たなければなりません。


起業家ブロガー7つの条件

起業家として読者へ最良の情報を提供するブログとは、次のような条件が必要です。

①読者にとっての対話
②読者にとっての価値
③読者にとっての共感
④社会にとっての信頼
⑤社会にとっての意義
⑥自身にとっての原点
⑦自身にとっての期待

 


①読者にとっての対話
ブログは書店の書店の雑誌と全く異なる所があります。それは「情報の双方向性」です。書店の雑誌は、読むだけのものでした。
これに対し、ブログはインターネットを通して読者が著者と対話することが可能になりました。

 

こうなると、読者にとっての関心はブログのコンテンツだけでなく、「ブロガーのキャラクター」へ関心が向きます。
なぜなら、対話とは何を言ったかだけでなく、「誰が言ったか」も重要な要素となるためです。

 

新たな世界観を提供している人か、その分野で実績を挙げている人か、新たな視点を開拓している人か。

 

読者は、これら特徴的なキャラクターに接することで、彼らの情報へ期待感を持つことができます。このため、ブロガーは芸能人と同様に「セルフブランド」を構築し、読者との対話を作り出すことが必要になっています。

 

さらに重要なこととして、情報の双方向性は、読者との対話を継続的なものにさせました。対話には信頼関係が不可欠です。
それには、頻繁に働きかけてより多くの読者により深く関わるようにすることが必要です。この効果的な方法は、「頻繁なブログ記事の更新」と「SNSユーザーとの繋がり」です。

 

実は今日、ブログが頻繁な更新を必要とされているのは、PV数(ページビュー数)増加のためではありません。PV数が少なくても、信頼関係を構築していれば読者へ最良の情報を提供することはできます。
相手に価値ある情報を直接、届ければよいだけのことです。

 

従って、今日ブロガーはブログ記事の頻繁な更新を行い、より多くのTwitterFacebookユーザーと関わりを持つ必要があります。


②読者にとっての価値

ブロガーしかわからないものを読む人はいません。
ブログは、読者にとって役に立っていなければならず、そのためには読者がわかる表現にすることが必要です。
ところが、多くの人は「コンバージョン」「アドセンス」などブロガーしかわからない言葉を頻発しています。

 

これでは、起業家ブロガー失格です。
ブログには「中学生でもわかる表現」であることが必要です。

 

その上、ブログは様々な読者層が心から欲している情報を提供しなければなりません。
読者層は、子供のいる主婦層か、事業に失敗した起業家か、それとも年収数億円の金持ちか。
書くべきテーマは、悩みの解決の他に、心の癒し、仮想世界への体験、新しい考え方、社会課題とそのゆくえか。

 

例えば、事業に失敗した起業家の多くは、年収数億円の金持ちの豪遊生活のブログを見たいとは思わないでしょう。
しかし、死にもの狂いで努力して成功した人の体験なら、苦しい状況を脱する勇気を得るために見たいと思うはずです。

 

ブロガーは、「より多くが関心を持つにはどうあるべきか」という問いを持って価値ある情報について考え抜くことが大切です。


③読者にとっての共感
たとえ優れたコンテンツであっても、読者の共感なしに読まれることはありません。
しかし、「読者の共感」は読者の価値と違い、判断が難しいものです。
やってみるまでは、何が彼らの心を惹きつけるかわからないためです。

 

従って、読者の共感はブログを提供し、「予期せぬ成功」が起きたときに原因分析をすることが不可欠となります。

 

幸せを感じる情報が共感を呼んだのか
彼らの人生観を揺るがすほどの情報か
悔しくて情けない思いをしながら活動した姿勢か
実績も、学歴も、金も、コネもなくても成功した姿か

 

いずれにせよ、「予期せぬ成功」はブロガーにとっては苦痛でしかありません。
なぜなら、初めに彼ら自身が期待した姿と大きく違ったことが読者に受け入れられているためです。
それでも、読者の期待に正面から向き合えるか、これは「①のセルフブランド構築」にも大きく関わってきます。


④社会にとっての信頼

信頼はコンテンツの基本とも言えます。
提供した情報に嘘や偽りがあってはなりません。正しいデータやルールに基づいていることが重要です。

 

そして、誹謗中傷のためにブログを書くべきではありません。
しかし、たまにTwitterの炎上騒ぎに便乗して個人攻撃をするブロガーも目立ちます。
社会問題を風刺するなら日本においては問題ありませんが、ブログで特定の個人や団体攻撃するのは人としてのモラルに欠けます。

 

さらに重要なこととして、「著作権侵害はしない」ことです。
インターネットによって様々なコンテンツを無料で取得することができました。
しかし、無料で取得できるからこそ、法律に則ったやり方をしないとコンテンツ管理者とトラブルになることがあります。
最悪はブログサイトの閉鎖、そしてコンテンツ管理者に多額の支払いをすることになります。他のコンテンツを盗用しているブロガーは、自身のコンテンツを見直した方がよいでしょう。

 

実際、ブログサイトの閉鎖で最も困るのはブロガーではなく「読者」であることに留意しなければなりません。彼らは、ブロガーの情報によって彼ら自身の生活やビジネスに役立てています。しかし、ブログサイトの閉鎖によって彼らは必要な情報を受け取れないことになってしまいます。

起業家として活動するならば、最優先に意識するのは読者であることを忘れてはなりません。


⑤社会にとっての意義

ブロガーが継続活動をする意義は、「自己成長」にあるとも言えます。

・有名人と比較して、「彼らのようになりたい」
・お金で苦しみ「お金の悩みから楽になりたい」

 

どちらも本質は「自分の欲望」からの活動です。
しかし、京セラ株式会社 創業者 稲盛和夫氏は、このような考え方と異なる考え方を持っています。
彼によると「自分の欲望だけでは限界がある。公的な意識がないと死にもの狂いでやることはできない」と述べています。

 

実際、稲盛氏は京セラ創業にあたり、「稲盛自身の技術を世に問う」としていました。
ところが社員の中で「保障をきちんとしてくれないのなら会社を辞める」という人が続出しました。
そこで彼は悩んだ末、「技術を世に問う」考えを捨て、自身の理想を含めた次の「理念」を作りました。

 

「物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」

 

この結果、彼の会社には共同体意識が生まれました。
このため、目的には「自分の欲望と直結する大義」を持つことが重要です。

 

もちろん、個人で活動しているブロガーには、社員を相手にするための「理念」は不要です。
しかし、「読者」という人に共感を持ってもらうには、ブロガー自身の人生哲学がないとなりません。
そうでなければ、読者をただの「クリックマシーン」としか見れず、いい加減なコンテンツを作ることになりかねないためです。


⑥自身にとっての原点

目的を"稼ぐこと""自尊心を満たすこと"としているブロガーには、ある共通点が見られます。


それは「劣等感」です。

 

有名な人や稼いでいる人と比較し、自分を責めていることが多いのです。
しかし、そのような人に限って劣等感の根源と自ら向き合おうとしません。

 

起業には「自分」という存在の根源的な部分と向き合い、強烈な原体験や信念を言葉にしていくことが必要です。
そうすることで独自の専門分野を切り拓くことができます。

 

例えば、フリーライター 吉川ばんび氏は、駆け出しのライターのときにブログをはじめました。
当初は1日100人ほどでしたが、あるとき自身の根源的な問題と向き合ったブログ「若手社員にしつこく連絡をしてくる『しんどいおっさん』の話」を書きました。
すると2日で約16万PVという数字をたたき出し、テレビやメディアで紹介されて認知度が上がっていきました。

彼女はブラック企業に勤めていたとき、職場の男性からしつこくプライベートな連絡が来ることにストレスを持っていました。
そこで、ブログでは同じ悩みを持つ女性に自身の経験をまとめた記事を書いたのです。

 

このように、自身の原点から生じる「内面からあふれ出る感情」は、他の人にはできない専門分野の記事を作り上げることができます。

 引用:ライターの実績がなくても仕事をもらうためにやるべきこと、継続してもらうコツ|Zing!


⑦自身にとっての期待

稼げるようになるにば、「継続的な努力」が欠かせません。
それには、自分が上手くやれる方法を構築していくことが必要です。

 

しかし、多くのブロガーは一足飛びに上手くいくと考えがちです。上手くやれることはすぐに身に付きません。
既に「学習曲線」として明らかにされているように、成長は階段状に起こります。

途中まで急成長し、スランプになった後、また急成長するというプロセスを経験します。

 

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出典:学習の成果は、こうして上がる: 公文式 ステップアップ・アドバイス | 公文教育研究会

 

実際、稼げるようになるには、3回のスランプを経験することになります。しかし、多くの人は、この「スランプ」の時期に諦めてしまいます。
期待外れの現実を目の当たりにし、「アクセス数少ない」「記事ネタが出ない」「稼げない」と言って辞めていくのです。

 

この段階を乗り切るには、稼ぐという欲望から外れ、「他者に役立ちたい」「世の中を良くしたい」という信念を持たなければなりません。


これには、「⑥自身にとっての原点」と併せて、「人生において達成すべきこと」を明確にし、そこから逆算して目標を定めて進めていくことが必要です。
つまり、ブロガーは自分への期待を設計することが不可欠と言えます。


稼ぐには「継続のデザイン」が必要だ

7つの条件はブロガーの継続を可能にさせます。
ブロガー自身の好奇心を刺激し、目標達成の楽しみを向上させ、結果的に稼ぐことを可能にしていきます。

 

目標達成を効果的に進めるには、次のような方法で継続をデザインしていくことが必要です。ここで大事なことは、「それぞれの立場に合った目標の設定」です。
「PV数」を目標にするなど、巷の情報を鵜呑みにしないことが大切です。

 

①努力目標を数値にする
 最低週3本の記事を書く、など

 

②自分の立場に合った計画を作る
 起業家はそれぞれ、生活リズムも違います。
 それぞれの立場にあった計画を設定しましょう。

 ・主婦は平日昼間に書き上げる
 ・サラリーマンは土日に集中する
 ・学生は一日14時間集中する

 

③目標は高すぎず低すぎないものにする
 1000文字書くことが限界なのに2000文字を目標とすると、達成できない自分に苛立ち、嫌になってきます。
 無理のない目標を設定しましょう。

 

④毎日記録し、改善を続ける
 最初からうまくいくことはありません。
 失敗したら原因を分析し、次のときに上手くいくよう改善策を練りましょう。


もちろん、人によってはブログの仕事自体、合ってなかったということもあります。
そのようなときは、思い切ってブログを辞めることも視野に入れた方が良いでしょう。
仕事はブログだけが全てではないからです。

しかし、ブログは続けた方が稼げる可能性が大きくなり、起業への展望が拓けていくことは間違いないでしょう。

  

参考:総務省 ブログの実態に関する調査研究