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知っておくべし! 起業家と家族の「メンタル不調対策」

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メンタル不調は起業家だけではなく、家族もなってしまうこともあります。
こうなると、多くの人は家族や自分がメンタル不調になるとパニックに陥ってしまいます。

こういったとき、起業家は家族としてどう接すればいいのでしょうか?
以前、メンタル不調の家族会役員を5年間勤めた私の経験から述べたいと思います。

 


◆不安の伝播と家族

メンタルケアの大前提として、家族を支える起業家がまず健康でなければなりません。
家族がメンタル不調になると、不安は伝播します。

どのように接すればいいかわからず、途方に暮れ、自分自身が疲弊してしまうためです。


起業家が家族として、本人のうつの状態を評価し、緊急性の有無や医療機関、専門機関などにかかるタイミングを見極めることが大事です。

医療法人永朋会理事長 精神科医の加藤晃司医師は、「メンタル不調を抜け出す対策は、本人だけで進めることは困難」と述べています。

 

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引用:家族が「うつ」になった時に知っておきたい3カ条 | 文春オンライン


このため、自分独自でメンタル不調の判断を決してするべきではありません。

しかし、男性はプライドが高く、誰にも相談せずに夫や兄弟が自分自身で抱えることが多くあります。このため、男性のうつは深刻化しやすく、自殺にいたることが多いのが実情です。
一方で女性は、普段から友人と情報交換しているため対策がしやすく、医療機関や専門機関にかかる方が比較的多くいます。

 

私自身、これまで実際に多くのメンタル不調の方やその家族とお会いしてきましたが、専門機関に相談来る方は概ね以下のようになっていました。

 

①子供がメンタル不調で親が相談:95%
②姉妹がメンタル不調で姉が相談:3%
③奥さんがメンタル不調で夫が相談:2%

 

家族会であるためか、相談に来られる大多数が、子供がうつ病や統合視聴症になるケースです。しかし、ご自身で来るときを除き、家族の紹介で男性が専門機関に来る人はゼロでした。

実際、夫がメンタル不調になると、多くの奥さんにとっては結婚したパートナーとは言え、「他人」という意識が働くようです。
残酷なようですが、メンタル不調は本人任せにする方が非常に多いのです。

 


◆メンタル不調の家族にはどう言葉をかけるべきか

よく、うつ病の人に「頑張って」と言ってはならないと言われています。
辛い中で本人にさらなるプレッシャーをかけると自分を支えられず、自殺に向かってしまうためと言われています。しかし、実はこれは正確とは言えません。

 

大事な事は何より本人が安心できる接し方をすることです。たとえ「頑張って」と言わなくても、本人が安心できる状況にない限り、より悪化してしまうためです。

本人が"命令"と受け取るような言い方ではなく、"声援"として「頑張って」と声掛けをした方が良いのです。

家族としては、普段から本人の性格に配慮して、「励ますべき」か「そっとしておくべき」か判断することが大事です。

 


◆こうなったら危険! メンタル不調のケース

メンタル不調は、実際になってみないとその恐ろしさはわかりません。しかし、いざとなると多くの人がどうすれば良いかわからず、困ってしまいます。

従って、事前にメンタル不調の例について学んでおくことが大切です。
ここで、次に私が実際にお会いした3つのケースを紹介します。


①奥さんがうつ!?「石になりたい」
夫とと子供の3人暮らしの40代の女性は、お子さんが生まれてからうつ病を発症していました。うつ病は1日で辛いときと軽いときがあります。

しかし、その女性は夜になると苦しくなり、呼吸すら辛くなると言います。ときには全く動けなくなり、彼女はその辛さを逃れるために「石になりたい」と感じるほどでした。

 

②引きこもりの息子を持つ父親
また、60代の父親は30代の息子に困っていました。大学を卒業したものの、働かずに一人暮らしでずっと引きこもりになっていました。
連絡を取ろうにも一切連絡取れず、なけなしの金を叩いて仕送りする毎日でした。

しかしその後、彼は根気よく息子に接し、何とか連絡を取ることができています。

 

③自分がそううつ病
自殺未遂をした60代の男性もいます。
躁鬱病を持っているその方は、気分が不安定であり、落ち込んでいるときは話しかけるだけで怒り出すほどでした。

しかし、最悪の時は体が全く身体が動かず、じっとせざるを得ません。

ところが最悪期から脱すると、辛さから逃れるために自殺をしようとしたのです。もっとも、その時期は身体が思うように動かず、力も入らないために自殺を断念したそうですが‥

 


◆普段から知っておこうメンタル不調の専門機関

不調を感じたら、まずはメンタルクリニックにかかる必要があります。
一方で、メンタル不調になると「社会の落伍者」という感覚が否応なしにのしかかってきます。仕事ができず、生活もまともに送れずにいる自分を責め、自信を喪失してしまうためです。

このため、次の場に家族が通うよう薦めてみることをお勧めします。これらのグループに通い、自分なりのやり方を見つけることで徐々に良くなることができます。
実際、筆者もパニック障害から回復することができています。

 

①カウンセリング
②セルフヘルプグループ
③ヨガやヒーリング

 

メンタル不調は、自分自身は基より家族ですら解決することは困難です。自分達だけで解決しようとせず、医療機関や専門家を頼ることが大切です。

普段からこれらを意識することで、「もしものとき」の対策と予防を続けていくことができるのです。