自分を変えたい!良い未来を作りたい!という人のための経営マインドの強化書

 

良い関係を築く技術「Yes,And法」

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 引用:Twitter「ヘイト行為や攻撃的な行為を減らすための新ルール」策定:どこまで効果があるのか(佐藤仁) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

消滅した境界と対立の激化

今日、私たちはインターネットを通じて世界中の人とつながり、多様な価値が生み出すことが可能になりました。

しかし一方で、インターネットは「人物」と「言語」を分断しました。これによって、私たちの中で「境界」がなくなり、深刻な対立をもたらすようにもなっています。

 

例えばTwitter。侮蔑や差別といった「ヘイトスピーチ」が直接、私たちの心理に悪影響を及ぼしうる問題も起きてきました。特に集団の人とそれ以外の人とのトラブルが大きくなり始めています。



古くて新しい問題

しかし、この問題は新しい問題ではありません。

15世紀、グーテンベルク活版印刷を実用化し、それによりコミュニケーションが発達して宗教改革が起こりました。この結果、ドイツでは宗派同士の争いが激化し、結果的に教会が力を失い、代わりに国家が力を支配権を持つようになりました。

 

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引用:ヨハネス・グーテンベルク - Wikipedia

 

今の私たちのインターネット上の問題は、かつてのドイツの宗教同士の争いと同様、異なる者同士の争いとなっています。

しかし一方で、かつての活版印刷と違い、インターネットは与える影響力の規模が比べ物にならないほどになっています。

 

個人が発言が国家の意思決定に影響与えるほど、絶大な影響力を持つようになっています。もはや、ヘイトスピーチを含むトラブルは個人はもとより、組織にさえその対策が求められています。



進む発言の規制

インターネットが現れた当初、企業や国家は、このことについて対策を講じてきました。しかし、SNSは「発言の自由」を理由に対策が遅れていました。Twitterは、2017年よりようやく対策を講じるようになっています。

今後、あらゆるインターネットの媒体において同様な状況になるでしょう。

 

そして、同時に15世紀の宗教改革後の世界と同様、これらインターネットの情報を制するものが、強い権力となっていくかもしれません。

 

そして同時に、私たちは対立によって関係が分断し、激化しないよう互いの言葉に気を払っていかなければなりません。



良い関係を築くには「Yes,And法」が適切だ

私たちは「自分の存在が軽んじられている」と感じると、強い苛立ちを感じるからです。

リアルの世界では、私たちは周囲の人と話すとき「こう言うと失礼かな」「この言い方だと相手が傷つくな」と想像しながら会話しています。

 

しかし、インターネットではバーチャルのコミュニケーションのため、相手の姿がイメージし辛く、言葉使いを疎かにしがちです。インターネットでも、リアルと同様に「相手の立場」に配慮した発言をしていくことが必要です。

 

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そのためには「Yes,And法」で述べることが最も効果的です。対立する相手との会話においては、主に3つの方法があります。

 

①But法

②Yes,But法

③Yes,And法

 

①は、相手の発言に対し、否定から入る方法です。

例えば、「これからの教育には学歴はいらない」と述べた言葉に対し、「いや、それは違う」と述べる方法です。

これでは、反論する相手の人格まで責めてしまうことにもなりかねません。

SNSでは、リアルで話すよりも言葉がきつく感じられるからです。

 

②は、相手の発言をまず肯定して受け止めた後、相手の意見を否定する方法です。

例えば、「これからの教育には学歴はいらない」という言葉には、「うん、そうだけど、でも就職には必要だよ」といったように述べる方法です。

最初に肯定しているので、一見、適切なように思えますが、SNSでは言葉がきつくなるので、やはり相手からは、「人格を非難された」と受け取れられかねません。

結局、関係が悪化してしまいます。

 

③は、相手の発言を受け止め、さらに自分の意見を付け加えると言う方法です。これは主にブレインストーミングで使用されている方法です。

例えば、「これからの教育には学歴はいらない」という言葉には、「うん、そうだね。それに、就職のときは学歴が必要となるね」というように述べる方法です。論理的には違和感がありますが、情緒的には受け入られた感じがあります。

これは、相手の当初の意見を肯定している形になりますので、SNSのような場合でも、相手からは「人格非難」をしていると捉えられる事はありません。



Yes,And法は、But法やYes,Butよりも高度なコミニケーション方法です。反論する相手を敵視せずに受け入れる、言わば「清濁併せ呑む」方法です。

私たちは、反論してくる相手にはBut法で議論しがちです。私たちは自分が可愛く、反論してくる相手を敵視しがちだからです。

このため、インターネットで会話をする時は、相手の立場に配慮したYes,And法を使うようにしましょう。そうすれば、ヘイトスピーチによってトラブルが悪化し、社会が分断するような事は起こらないはずです。